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人気資格の社会保険労務士とは?気になる仕事と年収事情
いまや人気資格の一つに挙げられる社会保険労務士。毎年多くの方が受験をされています(平成30年で受験申込者数は49,582人、受験者数38,427人でした)。社会保険労務士を含めて士業といえば他にもいろいろありますがどうして人気があるのか。
その理由を探るうえで、社会保険労務士の仕事内容と気になる年収事情をまとめてみました。これから何か資格を取ろうかと迷われてる方は参考にしてください。
社会保険労務士資格について
社会保険労務士は1968年(昭和43年)に施行された「社会保険労務士法」によって法制化された資格です。法制化された時から現在まででみると社会保障制度は大きく変わりより複雑になりました。企業においてもこの4月からは”働き方改革”でも言われている残業時間・有給休暇の運用について対応していかなければならないですし、他にも労働者の高齢化や様々な就労形態の運用など労務管理の問題を抱え込むようになってきています。
そこで労務・雇用・福利厚生・社会保険のエキスパートとして社会保険労務士の出番です。社会保険労務士は、会社を経営するうえで必要になる「労務管理」「社会保険に関する諸問題」、個人の「年金相談」など、社会保障制度に関する法律の専門家として企業内でも、独立起業して個人でも活躍できる資格ということです。
ちなみに社会保険労務士資格は”業務独占資格”なので、資格がないと出来ない業務がたくさんあります。では、具体的にどんなことをするのか見てみましょう。
社会保険労務士の仕事内容は大きく3つ
社労士とは、「労務管理」「社会保険に関する諸問題」「年金相談」など社会保障制度に関する法律のプロフェッショナルです。これらに関する書類作成(行政機関への申請書類や社会保険諸法令に基づく帳簿書類)や提出を代行することは、社労士だけの「独占業務」とされています。
ですので、仕事内容の基本としては独占業務とされている就業規則や雇用契約書の作成や、社会保険に関してハローワークや年金事務所などに行わなければならない書類手続きの代行が中心となります。
主な仕事・業務内容は3つです。
1号業務:行政機関への申請書類の作成と、これらの書類提出の代行・事務代理業務等
2号業務:労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成業務
3号業務:労務管理などに関するコンサルタント(相談・指導)
仕事内容は上記の3つになりますが、社労士は企業に勤める以外にも独立開業が可能な資格です。ですので社労士としてどのように働くかによって、具体的にする仕事内容は変わりますので見ていきましょう。
企業に勤める場合
社労士会に登録している社労士の内、3分の1ほどは企業に社員として勤めている「勤務社会保険労務士」です。一般企業(社労士事務所等以外)で働く場合は、企業の人事・総務部門での仕事がメインとなります。
主な業務は社会保険、労働保険などの保険料・給与の計算、賃金台帳や出勤簿など帳簿書類の作成、人事雇用・評価制度についての相談、就業規則の作成などが挙げられます。一般企業で社労士として働く場合、人事・総務の通常業務とあわせて社労士の知識を活かして社員が働きやすい職場環境づくりをしていくイメージとなります。また、資格を持っていることでキャリアアップなどにも期待はあります。
人材雇用など、労務に関する相談や指導 / 社員の給料計算 / 労働災害や通勤災害時の手当て申請・事務手続き / ケガや病気、出産、死亡などに関する申請や給付手続き / 雇用保険の申請や給付手続き / 労働社会保険の加入手続き、年度更新時の算定納付手続き / 社会保険料の算定基礎届の作成 / 労働者名簿や賃金台帳などの法定帳簿の調製、就業規則の作成 /賃金・退職金、企業年金制度の構築 / 各種助成金の相談・指導 / 社員研修、社員教育の企画立案 等
次に社労士事務所や社労士法人で働く場合は、顧問先となる企業をいくつか担当するパターンが多いようです。主な業務内容としては、顧問先の社会保険の手続き(入社時の社会保険加入手続き、退職時の離職票発行など)、簡単な労務相談(法令や通達を参照すればすぐに分かるレベル)などの業務をおこないます。
キャリアを積んでいけば、労働法・社会保険関係に限らず人事制度に関する相談やコンサルティング、セミナーなどをおこなうこともあるそうです。
独立開業の場合
自ら開業している社労士(開業社労士)の場合、個人事務所であれば一人で営業活動を行い顧問先を訪問し、上記の業務をこなしていくイメージです。はじめは個人事務所から始まったとしても、顧問先も増えて複数人で運営する社労士法人になるとその仕事の量と幅はさらに広がります。
法人化までいくと、自分は営業活動のみ対応(事務作業は別のものが担当する)したり、コンサルティング業務やセミナー講師などに力を注ぐケースもあるようです。個人事務所でも法人でも、世間一般的には社長という立場なので、働き方や業務内容は様々であると言えます。
年金に関する相談 / 各種年金の給付代行(老齢、遺族、障害、離婚時の分割など) / 労働関する相談 / 労働紛争の代理(特定社会保険労務士としての付記が前提) / 個人が作成した申請書などの審査 / セミナー講師 等
気になる社会保険労務士の年収
社会保険労務士の資格とその仕事内容は分かったところで、やっぱり気になるのはいくら稼げるのか?ですね。まずは、厚生労働省が実施した「賃金構造基本統計調査」をもとにまとめたデータが以下です。
平均年収 | 平均年齢 | 勤続年数 |
---|---|---|
670円 | 45.1歳 | 12.2年 |
その他の項目もみていきますと、平均月収は42万円、年間賞与等162万円となっていました。2017年のサラリーマンの平均年収が約432万円と言われておりますので高いことがわかります。資格別平均年収ランキングでも6位ということですから結構いい額をもらえてると思います。
個人的には、一般企業もしくは事務所・法人で働く勤務社会保険労務士が安定的に収入を得られていることで底上げがされてるかと考えます。特に一般企業で働く場合は、資格手当による年収増加や早期キャリアアップなどが年収増加の要因と言えます。
一方、独立開業した場合は、年収1000万円以上を稼いでいる人もいるといわれますがその反面、顧客が獲得できず年収200万を下回ることもありえます。資格を持っているから即高年収とはいかないようですね。当たり前の話ですが、開業当初は顧客も少なくお客様からの信頼も低いので仕事も入らない可能性は大きいです。必然的に年収も低くなる可能性がでてくるということです。ですので、多くの方は道立開業前にしっかりとした事業プランをもって独立していくということです。
独立当初は苦しいものの、自分の努力次第では顧客も増え社会的信頼も勝ち得ることでコンサルティング業務から執筆・セミナー活動など幅広く活躍できる可能性があります。そこまで来ると年収1000万円も通過点になるかもしれませんね。
さらに高みを目指すのであればダブルライセンスで複合的に顧客と向き合えるように知識とスキルを高め、仕事の幅を広げることで収入アップにつなげられます。
社会保険労務士の年収のまとめ
社会保険労務士の働き方は大きく企業や事務所・法人に努める「勤務社会保険労務士」か独立開業の社会保険労務士(個人事務所・法人)に分けられます。一般企業で資格を生かす場合は資格手当や早期キャリアアップによる年収増加が見込める。しかも、企業に属しているので現在の年収にプラスしていくイメージですので安定感を感じます。
独立開業の社会保険労務士は、開業するまでにしっかりと顧客を見込めているか?事業計画はしっかり出来ているのか?などによって波は大きいイメージです。開業することで自分自身で全て決められる反面、やることも多いですし仕事がなければ収入も入ってきません。
ですが、しっかりと活動できれば夢は広がるとう感じですね。これは社会保険労務士に限らずどの士業系資格も同じことがいえると思います。まずはしっかりと準備を進めて、良いタイミングで開業して開業当初のリスクを軽減できれば早いうちに年収アップも夢ではないということです。
社会保険労務士の気になる仕事と年収事情のまとめ
このページでは社会保険労務士の仕事・業務内容と年収事情をまとめてみました。社会保険労務士は人にかかわるスペシャリストです。ですので、企業からのニーズも高くキャリアアップ・就職にも有利に働く資格だとおもいます。もちろん独立開業も視野にいれることができるので選択は人それぞれです。
世間的には“ブラック企業”“〇〇ハラスメント”“働き方改革”などなど労働環境にかかわるテーマがびっしりです。そんな時代だからこそ、社会保険労務士のニーズはあると思います。ニーズだけでなく、自分の努力次第では年収も大幅アップを目指せるのもいいところです。
最後に、資格全般に言えることですが、資格をとったら完成ではありませんのでご注意ください。資格取得は、あくまで新しい道のスタートラインに立ったところです。そこからどのように活躍するかで仕事の幅も年収もぐっと大きくなってきます。これから資格取得、社会保険労務士資格を目指すかたを応援しています!
以下で社労士試験や勉強方法についての記事を挙げておきますので興味がある方かたはあわせてチェックしてみてください。
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